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あごひげ館長の飛び蹴り!       コメント自由に書き込めますよ!     右下 Commentsから どうぞ!
by kancho39
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●武道と● 船越先生は偉大です。

■あごひげ - 2005/11/30
船越先生の鉄騎を見て

大変貴重な映像ですね、感激いたしました。1924年と言えば、船越先生は1868年生まれなので56歳のときのものです。船越先生は1922年に文部省主催の古武道第一回体育展覧会において本土初公開の『唐手』演武をしています。その後講道館や学校、(今で言う)体協関係、寺院などからも強くのぞまれて各所で唐手を紹介して歩きました。1924年には鎌倉の円覚寺管長の指導もあり、手→唐手であったのを、
①徒手空拳で身を護る、
②般若心経の色即是空空即是色から一字を取り、
それまで唐手として紹介していたものを『空手』に改称しました。
この時点で、沖縄の武術(唐手術)から武道精神を主とした日本の武道へと空手道はその精神も大きく変化していったようです。沖縄に帰る予定がそのまま本土滞在となり、各大学や警視庁などでも指導されています。1957年に亡くなるまで空手道の普及と発展に尽力された偉大な先生で『日本空手道の父』と言われています。形では鉄騎が得意?だったようでよく演武されていたとのこと。普段でも騎馬立ち、後屈立ちなどを意識していたそうで、あるとき数人で田んぼの細いあぜ道を歩いていたときに足を滑らせて転びそうになったが、船越先生は即座に後屈たちをビシって決めて何事もなかったようにまた歩き始めた・・と、後ろを歩いていた杉浦先生(JKA首席師範)から直接聞きました。『空手の修業は一生である』、『凡ゆるものを空手化せよ、そこに妙味あり』などを残した船越先生ならではの逸話です。
さて、ビデオですが、私は感動感激いたしました。まず現代の空手そのままであることにです。船越先生から中山先生の時代になりずいぶんと変革したのではと想像していたのでむしろ驚いています。競技空手となった現在の形とはもちろん違いますね。競技面から言えば、腰の浮き沈み、上半身のブレ、また騎馬立ちは少しつま先、そして移動時に膝が開いて金的を守っていないなど減点の対象となるでしょう。でもそんな見方は実は恥ずかしい行為であり、これぞ本当の空手だよ、形をこうして実践で使えるように鍛錬するものなんだよ、と(競技のみに集中する私たちに戒めとして)言って居るようなそんな激しい感動を覚えました私は・・。今から八十年以上も前のあの時代にですよ、すごいです。一つ一つを力強くていねいに演武されています。形に、修業、鍛錬の氣(心)が入っています。初段での波返しはあそこまで足を上げなければ相手の蹴りを防ぐことは出来ない、現代の空手競技において完全に金的攻撃を波返しで防いでいる選手はいるのかなあとの疑問(私は反省)さえ湧きます。テレビもビデオもない、他の格闘技と言えば柔道、柔術くらいしか?見たことがなかった時代においてあの(格闘をイメージして一人での)演武は初めて唐手を見る人たちの度肝を抜くに充分の迫力ある演武であったことでしょう。できれば、演武とともに行っていた『講演』の部分、講演録を探したいですね。。。
by kancho39 | 2005-12-04 00:28 | ◆武道と空手
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